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羊のうた

漫画 作:冬目 景(スコラSC1〜4 以下続刊予定) 
 現代のヴァンパイアもの…と云っていいのか,計りかねるけど,登場人物が着物着てたり,けっこう和風。
 ストーリーは,父親の友人夫妻に預けられ育った高校生,高城一砂(かずな)が姉の千砂(ちずな)と突然の再会を果たし,高城家の“病”の話を告白される。
 平凡だったハズの一砂の人生は自らの発病,発作により一変してしまう… てなカンジです。
 作中にも語られる,「恋愛感情と並存する破壊衝動。本能に根ざす支配欲求」が主題に大きく関わっている(と思う)。元来の吸血鬼伝説の心理学的な解釈自体が,まぁそういったモンなのだろうけど,そのメタファのやり方が(絵の美しさと相まって)実に魅力的です。
 登場人物たちは,みな優しく,互いに愛を求めつつも,それを言動にあらわすことが許されない(だって,吸血鬼なんだものね)。そして惹かれるほどに,自分や相手を苦しめていく。
 人を愛することと,求める(求め合う)ことの狭間にあるもの。われわれは吸血鬼ではないけど,似たような衝動や,ややこしい部位を持ち合わせている生き物である事実に変わりはないのである。
 それはそうと,一砂の学校の美術部員の八重樫さん(フツーの人間)がイイ! 無口で髪も自分で切っちゃうようなガサツな女の子が,恋をしてしまう自分に戸惑っちゃうカンジがグゥです。
 パレットナイフで指を傷つけ,一砂に血を与えようとするシーンが印象的。

(1998.記述日不明)

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冬目景 その他の作品

『ZERO(ゼロ)』(バーガーSC)
『僕らの変拍子』(バーガーSC)
『イエスタディをうたって』他

関連ホームページ

冬目景研究所 http://member.nifty.ne.jp/hikoza~/
冬の缶詰 http://www2.raidway.ne.jp/~saichi/
緋閃空間 http://www3.osk.3web.ne.jp/~keycat/top.shtml

at 07:49, さばかん, 感想

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